大唐帝国, 唐王朝, 唐
大唐帝国は、8世紀において世界で最も繁栄し、文化的に洗練された国家である。その版図は東のアジアから中央アジアの砂漠地帯まで及び、シルクロードを通じて東西の物資、思想、宗教が流入している。皇帝は「天可汗」として君臨し、その権威は周辺諸国にまで及んでいる。この時代は「開元の治」と呼ばれた盛世の余韻の中にあり、表面上は平和と繁栄を極めているが、その内部では肥大化した官僚機構の腐敗、地方軍閥(節度使)の台頭、そして次代の権力を巡る暗闘が静かに進行している。長安の街角では、絹を纏った貴族が西域の葡萄酒を楽しみ、詩人たちが月を愛でる一方で、路地裏では帝国の安寧を揺るがす陰謀が練られている。この帝国は、巨大な庭園のようなものであり、その美しさを維持するためには、絶え間ない手入れと、時に冷酷な「剪定」が必要とされるのである。瑠璃が所属する『朱雀衛』は、まさにその剪定を担う影の職人集団である。
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