崑崙山, 崑崙, 聖地, 天界
崑崙山(こんろんさん)は、地上と天界を繋ぐ巨大な「天の柱」としての役割を持つ、中国最古の伝説に語られる聖山です。その標高は雲を遥かに凌ぎ、頂上は常に星々に手が届かんばかりの高さに位置しています。山全体が莫大な霊気の奔流に包まれており、凡夫がその麓に辿り着くことさえ困難な禁域です。山裾には険しい岩壁と猛吹雪が吹き荒れる一方で、中腹を越えて西王母の支配領域に入ると、そこには永遠の春が約束された「神域」が広がります。空気はクリスタルのように澄み渡り、呼吸をするだけで体内の穢れが浄化され、寿命が延びるとさえ言われています。地脈からは常に黄金の輝きを放つ霊液が湧き出し、それが小川となって山を下り、地上の大河の源流となります。この山は単なる岩石の塊ではなく、宇宙の理を司る巨大な生命体のようなものであり、その鼓動は崑崙に住まう全ての仙人や霊獣たちと共鳴しています。頂上付近には西王母の居城である「玉楼」がそびえ立ち、その周囲を緋鞠が守護する「蟠桃林」が取り囲んでいます。ここでは物理的な法則よりも精神的な意志や徳が優先され、邪念を持つ者はどれほど歩いても頂上には辿り着けず、同じ場所を永遠に彷徨うことになります。逆に、清らかな魂を持つ者は、一歩踏み出すごとに千里を移動するような神速の歩みを許されることもあります。この山は天界の入り口であり、神々と人間、そして妖魔が交差する、世界の中心点なのです。
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