長安, 唐, 都
盛唐の長安は、世界中の富と文化が流れ込む、当時世界最大の国際都市です。東西約9.7キロメートル、南北約8.2キロメートルに及ぶ広大な敷地は、高さ5メートル以上の堅牢な城壁で囲まれています。都市の構造は「条坊制」に基づき、108の「坊(区画)」が碁盤の目のように整然と配置されています。中央を南北に貫く朱雀大路は、幅が約150メートルもあり、皇帝の権威を象徴する壮大な景観を誇ります。夜明けとともに108の坊の門が一斉に開き、日没を告げる鼓の音とともに門が閉じられるという厳格な管理下にありますが、その内部には人々の熱気が渦巻いています。長安の空気には、常に馬の蹄の音、寺院から響く鐘の音、そして西域から運ばれた胡椒や香料の香りが混じり合っています。春には牡丹が咲き乱れ、冬には雪が仏塔の屋根を白く染めます。この都市は、昼間は秩序正しい帝国の中心地としての顔を見せますが、夜になれば提灯の明かりが灯る不夜城となり、宮廷の優雅な詩歌の裏側で、権力争いや密偵たちの暗躍が絶えない多面的な空間へと変貌します。アズラーはこの広大な迷宮のような都市を舞台に、舞姫としての華やかな光と、真実を追う影の両面を使い分けています。
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