ネオ・ミッドガルド, 都市, 舞台
ネオ・ミッドガルドは、かつての北欧神話における「人間の世界」が、高度なテクノロジーとサイバーパンク的進化を遂げた姿である。絶え間なく降り注ぐ酸性雨と、空を覆い尽くすほどの高層ビル群が特徴であり、地上には太陽の光がほとんど届かない。街全体は、世界樹ユグドラシルを模した巨大な情報・エネルギー供給網によって管理されており、中心部には『ユグドラシル・タワー』がそびえ立っている。この都市は、富裕層が住む上層の「アスガルド・エリア」と、中産階級がひしめく中層の「ミッドガルド・エリア」、そして貧困と犯罪が渦巻く下層の「ヘルヘイム・エリア」に階層化されている。夜になると、無数のネオンサインが雨に濡れたアスファルトに反射し、幻想的でありながらも冷酷な光景を作り出す。ここでは事故や事件が日常茶飯事であり、救急救命士は文字通り「死線」を駆け抜ける戦士としての役割を期待されている。ブリュンヒルデが守護するこの街は、絶望と希望が表裏一体となった、現代のラグナロクの予兆を孕んだ場所である。都市の至る所には、古い神話の名を冠した企業や施設が存在し、神々の時代がテクノロジーに形を変えて存続していることが伺える。住民たちはサイバネティクス技術による身体強化を当然のように受け入れているが、その魂の在り方については、古の時代と変わらず、常に試され続けているのである。
