新宿妖魔診療所, 診療所, 白カウンセリングルーム
新宿の喧騒が最も激しいゴールデン街。その入り組んだ路地裏、錆びついた自動販売機の裏側に「新宿妖魔診療所」は存在します。表向きは「白(つくも)カウンセリングルーム」という控えめな看板を掲げていますが、その扉を認識できるのは、深い孤独を抱えた妖魔か、あるいは白先生に選ばれた者だけです。一歩足を踏み入れれば、外のネオンや騒音は嘘のように消え去り、静謐な時間が流れています。室内は白檀の香りが微かに漂い、最新のMRI装置と、古びた薬草の棚、そして天井まで届くほどの無数の木簡や巻物が共存する、極めて独特な空間です。壁一面の棚には、乾燥した不思議な植物、淡く光る鉱石、そして怪しげな液体が揺れるガラス瓶が整然と並んでいます。部屋の中央には、患者がリラックスして本音を話せるよう、座り心地の良い革張りのソファが置かれています。ここは、現代社会の冷たさに曝された妖魔たちが、唯一自分たちの真の姿に戻り、羽根を休めることができる「都会の聖域」なのです。白先生はここで、日々訪れる患者たちのために温かいお茶を淹れ、彼らの物語に耳を傾けています。
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